チラシの裏の落書き

意識はあまり高くないです

自作キーボードのHelixを組み立てた

本作りも落ち着いたし、次は流行の自作キーボードじゃ!という訳で、Helixを組み立てましたのでその記録です。

きっかけ

前々から興味はあったのですが、完全なきっかけは先月行ったbuildersconの「なぜ私はキーボードを作るのか」というセッションです。

なぜ私はキーボードを作るのか - builderscon tokyo 2018

率直な感想は「沼だな」という感じだったのですが、一番の懸念点だったパーツ集めがHelixであればほぼ不要であるという事実を知れたのが収穫でした。
そして数日後、気づいたら注文をしていたのです... 。

購入物

Helixとそのパーツ

注文した一式は10日後に届きました。下旬のお届けという話だったので、大体予定通りでした。

本体はアクリル5行のバックライトキットです。

yushakobo.jp

スイッチは茶軸、キャップは刻印ありを1セットと刻印なしを10個買いました。
本当はクッソうるさい事で有名な青軸がよかったんですが、ロープロファイルだと設定がないので諦めてオーソドックスな茶軸にしました。

左右の接続に使用する3.5mmジャックのケーブルは付属していないので、別途購入しました。
Helix使ってる人は大体同じケーブルな気はしますが、動作保証されてるようなもんなので安パイです。

工具

はんだごてはあったのですが、LEDの取り付けに温度調整ができるはんだが必要という事なので、新たに購入しました。

白光 ダイヤル式温度制御はんだこて FX600

白光 ダイヤル式温度制御はんだこて FX600

あとは導電マットとテスターがなかったので買ったり、精密ピンセットとかはんだとか吸い取り線を買い足したりしました。

エンジニア 卓上導電マット A4サイズ 230×330×2mm ZCM-05

エンジニア 卓上導電マット A4サイズ 230×330×2mm ZCM-05

goot 高密度集積基板用はんだ SD-60

goot 高密度集積基板用はんだ SD-60

goot はんだ吸取り線 CP-3015

goot はんだ吸取り線 CP-3015

レッツ組み立て

必要なものが揃ったら早速組み立てます。
手順自体はGitHubにマニュアルがあるのでその通りに進めます。

github.com

以上。という感じなので、ここから下は組み立て中にあった出来事とか気づいた事とかです。

開発環境の準備

QMK Firmwareを使っているので、マニュアルに沿って入れるだけです。

docs.qmk.fm

「Windows10だしWSL使えるだろ」と思っていたのですが、deprecatedだったのでmsys2を使いました*1
それなりに時間がかかるので、はんだ付けしながらインストールすると良さそうです。

ダイオード取り付け中に表裏を間違える

OLED用のジャンパは表にしてダイオードは裏面に実装するのですが、取り付け中に表にダイオードを実装している事に気づきました。
とはいえリカバリーは難しくなく、ジャンパーに付けたはんだを吸い取って、反対側に付けるだけです。

ダイオードの付け方

いわゆる表面実装ダイオードというやつなので、非常に小さいです。
普通にはんだ付けするとままならないので、次のような感じで取り付けました。

  1. ランドの片側に付ける
  2. ピンセットでダイオードを掴んで、つけたはんだを溶かしながら近づけてはんだ付けする
  3. もう片方も付ける

慣れればスピードも上がりますが、向きがあるのでそれに気をつけながら付ける必要があります。

LEDの難易度が想定以上に高い

結論からいうと、特定と調査だけで相当時間がかかっているので修正は諦めました。なので、一部しか光っていません。

取り付け自体は時間がかかるのですが、何故かはんだが乗らない場合が多くそれの修正が多かったです*2
いざ取り付けが終わってテスト用のファームウェア(後述)を書き込んでも、光ったり光らなかったりと原因調査が大変でした...。

加えて、

起きて改めて電源を入れると何故か光らなくなっていて大変でした。
で、修正を試みたのですがはんだを付け直しても直らず、その修正調査だけで半日近くかかってしまったため、諦めたという状態です。テスターがちゃんと使えれば調査できるのかもしれませんが、使い方が今一つ分からなかった...。

LEDは予備もあるのである程度は壊せますが、もう少し予備があるといいなぁと思いました*3
再調査はもう少し落ち着いて、LEDを注文してからにする予定です。とりあえずは光らなくても使えるので。

動作確認

動作確認は次のフェーズで行っていました。

  1. 片方のOLED取り付け後
  2. 片方のキースイッチ取り付け後
  3. もう片方のOLED取り付け後
  4. もう片方のキースイッチ取り付け後
  5. 両方を接続して
  6. カバー取り付け後

OLEDとLEDの動作を見る時はmake helix:led_test:avrdudeを実行すれば確認できます。このファームウェアでキーの動作確認もできます。

キーの動作確認は 標準のファームウェア書込はmake helix:default:avrdudeですが、これだとOLEDもLEDも光らないのです。
本当はqmk_firmware/keyboards/helix/rev2/keymaps/default/rules.mkの中身を書き換える必要がありますが、make実行時にmake HELIX=oled,back helix:defualt:avrdudeというようにオプションを渡すとファイルを書き換えずに変更できます。
ちなみに、backの代わりにunderを渡せばUNDERGROWに対応します。naはアニメーションの有効化です。

(2018/10/03追記)
naはアニメーションの無効化(no animationの略)だったり、make helix:led_test:avrdudeでもキーの動作確認はできました。勘違い。

(2018/10/04追記)
naは基本的に付けないというご指摘も合わせて頂いたので修正しました。

ネジ止め

プレートをネジ止めする部分は、PCBの裏の穴にスペーサを乗せてからプレートを乗せてネジ止め、その後ひっくり返して表からネジ止めすると楽かもしれません。00番の精密ドライバーが楽でした。

キー配列

Helixだけかは不明ですが、キー配列はUSです。
macの場合は接続後にANSIに設定すればいいのですが、Windowsの場合は最初に刺さっているキーボードの配列が引き継がれる?ので、レジストリをいじって配列を変更する必要があります。

blog.orangeliner.net

おわり

そんな訳で組み立て編?でした。しばらく使ってみていますが、結構満足しています。
ただ、デフォルトのキー設定だと誤爆が結構多い*4ので、その辺を調整する必要があります。

ちなみに、1台目から難易度が高かったせいか、はんだ付けスキルが足りていないせいか分かりませんが、現状次の状態です。

  • OLEDが片方死んでいる(どうしようもない)
  • 一部キーの反応が鈍い(はんだが足りていないかスイッチの不具合)
  • LEDも一部死んでいる(そのうち直したい)

こういうのを直すのも醍醐味なんだろうな~~と思います。

ぼちぼちキーのカスタムも始めたいので、そのうちカスタマイズ編も更新します。

*1:DockerとかVagrantの記述もありますが、書き込みできるかどうかが怪しい

*2:多分どっかが溶けてランドの上に乗ってしまった

*3:予備は6個ぐらいあるのですが、4個ダメにしたので

*4:ある程度はATOKに助けられるけどそれも良くない